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暖かい空気が冷やされると雲になる

雲ができる理由をとても簡単に言うと「暖かい空気が冷やされると雲ができる」こんな感じになります。
具体的な例を挙げると…
1.日中、太陽の熱で地面に近い空気が暖められる
2.暖められた空気は風船のように軽くなり上空へ
3.上空で空気が冷やされ、水蒸気が水滴に変わり雲になる
太陽の光は一部を除いて空気を直接暖めることはほとんどなく、地面が暖まることで地面に近い空気も暖かくなります。
暖められた空気が軽くなることと、冷やされて水蒸気が水滴に変わる過程は次の項目でもう少し詳しく解説します。
空気は暖められると軽くなる

空気は普段は無色透明で暖められると軽くなるという実感は持ちづらいかもしれません。
地球の大気は窒素や酸素などの目に見えないほどの分子で満たされていて、数は少ないですが、水の分子(水蒸気)も混ざっています。
この分子たちは普段から自由に空気中を動き回っているのですが、暖かくなると分子の動きが活発になります。
普段、私たちが感じている「温度」は分子がどのくらい動いているのかで決まっていて、分子が元気になると熱くなり、逆に元気がなくなると寒くなるのです。
地表で暖められた空気の中の分子は動きが活発になっているので、周りの空気を押しのけて自分がいるエリア、簡単に言うと自分の部屋を大きくしていくんです。

広い部屋で分子と分子の間がスカスカになった暖かい空気は冷たい空気に比べて軽くなるので、上に向かって浮かんでいくということになります。
身近なところでは熱気球がこの原理を利用していて、気球の内側の空気を暖めることで周りと比べて空気を軽くしていることで浮いているのです。

空気が冷やされると水蒸気が水滴に変わる!

空気中には「水蒸気」という、目には見えない水の分子が空気の中にあります。
空気の中にどのくらい水蒸気が混ざってるかを数字で表したのが「湿度」なんです。
湿度を持った空気が冷やされるとだんだん水蒸気が入れる部屋が狭くなって湿度が高くなるのです。
さらに温度が下がり、湿度が100%に近付くと…
部屋の中でぎちぎちになった水蒸気がお互いにくっついて目に見える水滴に変わるのです!
この、目に見えない水蒸気が目に見える水に変わることを「凝結」といいます。
そして水蒸気が水に変わるのには、実は小さなちりの手助けが必要なんです。
このちりは「凝結核」(ぎょうけつかく)と呼ばれていて、たとえば海の塩や中国大陸からやってくる黄砂、工場などから出る煙、火山が噴火した時にでるガスなどがあります。
普段から降っている雨に砂やちりが混じっていると考えるとちょっと汚く感じてしまいますね…
いろいろな雲のでき方
雲のできるまでの過程は太陽の熱で空気が上昇する以外にもたくさんあるので簡単に紹介します。
1.山の斜面を登る風
山の斜面を吹く風と共に空気が上昇して空気が冷やされて雲ができるパターンです。
2.低気圧や前線の近く
低気圧は周りよりも気圧が低いので、周囲から風が集まって上昇気流が発生します。
前線は暖かい空気の下に冷たい空気が潜り込むことで暖かい空気を強制的に上昇させます。
3.違う方向の風同士がぶつかる
2つ以上の方向からの風がぶつかることで逃げ場がなくなった風が上に向かいます。
4.穏やかに晴れた朝
穏やかに晴れた朝は地面に近い空気が急激に冷やされる「放射冷却」が強まり、霧が発生することがあります。
5.海水と海面を吹く風との温度差
冬の日本海の雪雲のでき方です。比較的暖かい海水の上を中国大陸からの非常に冷たい風が吹くことで、冷たい空気に水蒸気が供給されて雪雲になります。
また、その逆もあり、「霧の町」とも知られる北海道の釧路などでは夏の間、冷たい海水の上を南からの暖かい風が吹くことで、空気が冷やされ霧が発生します。
まとめ
暖かい空気が冷やされると雲ができる仕組みをまとめると
1.水蒸気を含んだ空気が暖められて上昇するなどして冷やされて湿度が上昇
2.湿度が100%に近付くと空気中の「凝結核」に水蒸気がくっついて小さな水滴や氷の粒になる
3.そうしてできた小さな水滴や氷の粒の集まりが雲になる
雲ができる仕組みは分かっていただけたでしょうか?
くものことについて色々な記事を上げています。よろしければそちらも見て行ってください!
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